Quantcast
Channel: 地酒屋こだま TAKE’s ROOM
Viewing all articles
Browse latest Browse all 120

甘く濃醇な酒こそ蔵の味~北安大國の未来を見つめる会~@海山和酒なるたかさん

$
0
0

 

ずっと、やりたかった会。

やれてよかった・・・今はただ、そう思います。



地酒屋こだま TAKE’s ROOM


出逢いは20年以上前に遡ります。


今から約20年前、平成元年当時は今とはずいぶん様相が違います。

その頃は今よりもっともっと淡麗辛口がもてはやされていた時代でした。

今は濃醇で知られるあの蔵もこの蔵も、ちゃんと淡麗辛口を造っておりました。


もちろん長野酒も例外ではありませんでした。


当時20代前半の若き日の僕は、北アルプスから下りると松本で必ず寄らせていただく酒屋さんがあり、その店主さんからたくさんの長野酒を学ばせていただきました。その中に・・・淡麗辛口全盛を極めているその中に、今も忘れられない衝撃的な出逢いがありました。


それが、北安大國(ほくあんだいこく)。


フルーツのような豊かな香りと甘み、透明感のある深いコク。

時代の流行りに逆行したその素晴らしい味わいは今も、この舌が記憶しています。


聞けば、この長野県大町市にある小さな蔵、北安醸造は甘口しか造っていないそうで、まだまだ世間の狭かった僕は「そんな蔵があるものなのか」と驚きました。いつか造り手とお逢いしてみたいものだと、そんなことを思ったような気がします。


時は流れ、7年ほど前に初めて、その蔵の造り手と出逢います。ちょうど前杜氏からバトンタッチされた直後のその男、たまたま僕と同い年ということもあり僕は勝手にシンパシーを感じ(笑)以来、仲良くさせていただくようになります。


写真左がその山崎義幸杜氏。シャイでストイックを絵に描いたような男。造りのない夏の間は、山とマラソンと自転車、そして農業に勤しむ実直な男です。


そして写真右が伊藤敬一郎社長。そんな山崎杜氏を柔らかく見守り、しっかりと後方支援をしています。実に明るく、実に楽しく、実に自由に、北安大國の未来予想図を描き始めています。


そんなお二人をお迎えして、北安大國をめいっぱい楽しむ会を開催させていただきました。会場はもちろん、昨年のOPEN以来ずっと欠かさず北安大國を置いてくれている「海山和酒なるたか」さん。写真左から二番目が店長の阿久津さんです。


僕が20年来惚れ抜いて、現在地酒屋こだまで扱わせていただいているこのご縁が実った、僕にとっても特別な一日となりました。


簡単ではありますが、会の様子をご紹介させていただきます。



地酒屋こだま TAKE’s ROOM


塩イカと夏野菜の浅漬け、長芋わさび漬け

のっけから信州らしさ全開です♪



地酒屋こだま TAKE’s ROOM


新秋刀魚の薄造り

ピッカピカの走りの新秋刀魚は脂乗り抜群!濃醇な純米生酒にこの脂がぴったりでした。



地酒屋こだま TAKE’s ROOM


信州サーモンとアボカドのシーザーサラダ

無菌生育によって生で食べられる信州サーモンがサラダで登場です。



地酒屋こだま TAKE’s ROOM


岩魚の藻塩焼き

このお料理に超濃醇な「しぼりたて生原酒」を合わせました。普通は避ける組み合わせかも知れませんが、実は山崎杜氏と僕が直感的に「これでしょ!」と一致した組み合わせです。めちゃめちゃ合うから試してみてー♪



地酒屋こだま TAKE’s ROOM


福味鶏つくねと凍豆腐の冷たい煮物

柔らかな味のダシがしっかり滲みて、夏の野菜との組み合わせが爽やかです。



地酒屋こだま TAKE’s ROOM


加茂茄子の信州味噌田楽

ジューシーな茄子に濃いめの信州味噌が合いますね。



地酒屋こだま TAKE’s ROOM


信州米豚の塩麹ヒレカツ

軽くてサクサク、豚の甘味を塩麹が引き出しています。



地酒屋こだま TAKE’s ROOM

信州産馬刺し

これはもう鉄板。旨い。臭くなるけどおろしニンニクたっぷりで(笑)


地酒屋こだま TAKE’s ROOM


おざんざ(大町特産なっとう糸入り細うどん)~梅わさびをのせて~

実はなるたかの阿久津さんはこの会に先駆けてわざわざ蔵を訪ねて、お酒のこと、そして大町の郷土料理のことを調べてきてくれました。おざんざが東京で食べれるなんて、ちょっと感動(笑)



地酒屋こだま TAKE’s ROOM


下原(しもっぱら)のスイカ

これも長野県民しか(たぶん)知らない、長野でスイカといえばしもっぱらのスイカだそうで、実に甘くてジューシーな味わいでした。



地酒屋こだま TAKE’s ROOM


当日の出品酒です。

僕が隠し持っていたお酒もだいぶ投入して(笑)一期一会のラインナップとさせていただきました。BY(年度)違いはほぼ同時にお出しして違いを楽しんでいただきました。実は僕らも「どんな風に熟成してるのかなぁ」なんて、けっこうわくわくしてたりして(笑)楽しかったなぁ♪



1.純米吟醸 優秀賞受賞酒 23BY


2.純米 生酒


3-A.純米吟醸 無濾過生原酒 24BY

3-B.純米吟醸 無濾過生原酒 23BY(非売品)


4-A.純米 豊響(みのり)無濾過生原酒 24BY

4-B.純米 豊響(みのり)無濾過生原酒 23BY(非売品)


5-A.純米原酒 五割麹 24BY

5-B.純米原酒 五割麹 23BY


6-A.しぼりたて生原酒 24BY

6-B.しぼりたて生原酒 23BY


7.純米 もち米 原酒(未発売品)


8.純米吟醸 ひやおろし 原酒 23BY(非売品)


9.金紋(普通酒)




地酒屋こだま TAKE’s ROOM



結局いつもと一緒になっちゃうんだけど、やっぱり「縁」なんですよね。

僕が20年以上前にこの蔵の酒と出逢い、山崎杜氏と出逢い、酒屋になり取引を始め、なるたかの阿久津さんと出逢い、こだまやなるたかさんで北安大國を知ったお客さま(今回の会も募集開始から3日で満席となる盛況でした)が駆け付けてくださった訳です。


そしてもうひとつ。

参加してくださったお客さまの「応援してるよ!」という暖かい気持ちが僕らの心にとても響いた会でした。やっぱりね、嬉しかったです。僕の大好きな蔵の酒を大好きな店で紹介できる幸せ・・・主催者冥利に尽きます。


北安の全力となるたかさんの渾身だもんね、美味しくない訳がない(笑)

来てくれたお客さま、楽しんでいただいて本当にありがとうございました。



地酒屋こだま TAKE’s ROOM

これからも北安大國、そしてなるたかさんをよろしくお願いします。












Viewing all articles
Browse latest Browse all 120

Trending Articles